自分たちの考えを話し合える場所の重要性

組織力強化プログラム”職場いきいきプロジェクト(以下、いきプロ)“での

リーダー会議を開催したときのこと。

ここのところの会議では、会社側から提供された話し合いの題材や通達事項が増えていました。

当然、仕事ですから会社からの指示に従って話し合うことも大切です。

しかし、それが仇になることもあるというのが今回の事例です。

一通り、会議が進行し、今日もリーダーたちから意見が出ている、と思っていたところ、

最後の「その他、なにか気づいた点や話しておきたいことはありますか」との

進行役管理者の問いに対し、発言がありました。

「小グループミーティングはメンバーにとって負担になっている。やめた方が良いとの声もある」

それに対し、他のリーダーから、このような意見が出ました。

「最近、小グループミーティングの議題が会社からの情報が多すぎるのでは。

自分たちで考えて話し合う時間があまりない。

雑談に聞こえるかもしれないが、その雑談や業務にまつわる他の話の中で、

本筋のやるべきことが出てくる。

自分たちの業務を自分たちの課題について、ざっくばらんに話し合いたい。

そうすれば、負担になるなどの意見は出ないのではないかな」

進行役の管理者も、ハッと気づかれました。

「会社からの業務指示の話だけで無く、雑談からコミュニケーションを図って、

色んな話が出る中で業務改善に繋げられると良い。

このリーダー会議でも、業務指示以外の話もできると良いと思う。

そのような意見をざっくばらんに話せる場にしていきたい。

みんなの思いもあると思う。

せっかく、各部署のリーダーがみんな集まるので、

小グループミーティングのときこそくだけた話しをして欲しい。

名目上、業務会議だが半分はメンバー内のコミュニケーション。

気にせずに多くの意見を出して、実践アクションに繋げて欲しい。」

会議後、管理者との話し合いで今後の職場いきプロの方向性を確認しましたが、

コロナで時短ミーティングを配慮しすぎて一方的な情報提供ばかりになっていたことを省みて、

次回からの小グループミーティングの内容を見直そうということになりました。

会社からの情報を整理し、コンパクトに重要ポイントを抽出して伝え、

本人たちの仕事について考え、話し合う時間を多く配分する。

コロナ以前の活発な意見が飛び交う小グループミーティングに戻りそうです。

このような自分の気づきを気兼ねなく言える場、安心して発言できる場づくりを支援します。

心理的安全性が確保され、定着してくると自走組織になっていく、と実感しています。

(森川美希)