仕事に興味がない新人の育て方

仕事に興味を示さず、仕事の仕方や手順の説明をしても、

反応が今ひとつの新人がいる、という悩みは管理職あるあるかと思います。

以前からこの話題は、

さまざまな会社の”職場いきいきプロジェクト(以下、いきプロ)“で語り合われてきました。

「最近の若いひとは業務に興味がなく、言われたことをするだけ」

「仕事が時間区切りの流れ作業になりがち」

「知りません、聞いてませんと、すぐに言う」

果たして、この新人たちが”悩みの対象”なのでしょうか。

私には、そうは思えないのです。全く興味がないなら、その仕事を選ばないはずです。

「少しでも興味がある」から職業として選んだと思います。

もしくは、

「これなら、私にも出来そうだ」、

「この給与待遇が欲しいから、やってみたい」と、

ちょっと目的がずれたとしても、「出来そう、やれそう」だから選んだと思います。

ひとの興味は「少し興味がある」ところから始まり、

始めてみると「興味が湧いてくる」状態になって、

「興味が深まる」ところへと進んでいくと思います。

管理職の皆さまは、仕事に「興味が湧いてくる」状態に新人を導いてこれているのでしょうか。

そこが、悩みなのではないかと感じています。

日頃の仕事の中で、

「業務の”良さ”」を語り、

「仕事の”面白み”」を伝え、

「分かって出来ると”自信になる”」体験へと

導けているのでしょうか。ここが、一番の悩みの元ではないか、と私は考えます。

「この業務のココが良いんだよ」

「この仕事のこんなところが醍醐味で良いんだ」

「これを知っておくと良いよ」

というように、何度でも場面を変え、仕事の良さを「良いよ、良いよ」と言い続けます。

そしてツールや道具、仕事の仕方や手法を教えて、

やって見せて、触れて体験してもらうと興味が湧いてくると思います。

上記の管理職の方に、このようなお話をすると

「アプローチを変えて、試してみます」と話していました。

飲料水メーカーの自販機多数設置作戦も、菓子メーカーの手に取り易い売場作戦も、

各種コマーシャル作戦も大きな括りで同じかな、と感じます。

以前は、消費財流通の店頭の第一線で、日々「お客様に興味を持たせる」業務をし、

あの手この手と趣向を凝らして一番効果があったのは「対面で伝えること」でした。

管理職の皆さま、

ぜひ、ご自分の言葉で、ご自分の部署の業務の良さと、様々なツールや道具の良さを、

若手や新人に向き合って、伝え続けてみませんか。

そして、本人たちに「何故この仕事を選んだのか」を聞いてみて欲しいのです。

面接時に話していたのとは少し違った本音が出てくるかもしれません。

ここが聞けると、育成の仕方のアプローチが変わってくることもあると思います。

せっかくご縁があって入社してきた新人の

「自分にもできそうな仕事」と思った部分を伸ばしていきたいものです。

※この記事は、2018.1.16に掲載したブログを元に加筆して再掲しています

(森川美希)