1日5分で習慣化、ルーティンを作ってトラブル防止できた事例
組織力強化プログラム”職場いきいきプロジェクト会議“に伺ったときのことです。
毎月1回の定例会議で、毎月の振り返りにプラスして、上半期の振り返りをしていました。
こちらの事業所の上半期の傾向を見たあとに、
全社の上半期の傾向を見ていて、ひとつ気がかりなポイントがありました。

全社的には問題になっていることが、こちらの事業所では問題になっていなかったのです。
全社で起きていることは、もしかすると類似業務で同様のことが
起きる可能性があると予想されるので、
「ここの事業所では同様の事柄に対して、どのように行動目標を設定していますか?」と、
管理職の皆様に問いかけました。
すると、このような返答が口々に全員の管理職の方々から返ってきました。
・5~6年前までは、同様の事柄が多発していた
・継続できる対策は何だろうと、考えて取り組んだことを今も5~6年間、毎日続けている
・その内容は、業務終了直前に毎日欠かさず、この事柄への個別指導を5分しているということ
・完璧を目指さず、1か月内で全員に指導できるよう抜け漏れ防止のチェックシートで確認している
・これを毎日継続していたら、今となっては当たり前すぎて「行動目標」や「施策」という
ことからは分けて考えていたくらい、習慣になっている

管理職の多忙な日常業務の中に「毎日の個別指導を1人5分、帰社直前にやる」と
計画的に組み込んだことで、習慣になったのです。
やることが当たり前の習慣になるまでは大変でしたが、結果が出てきたことで、
事業所内に「やった方が良いね」という空気感が醸成されたとのこと。

管理職にとっても、未然防止で1人5分を毎日指導する程度なら、
計画的に調整して時間を取りやすいものです。
何かが起きてからの事後処理となると、
ほとんどの場合、突発的な事柄に緊急に時間を割かれ、
立てていた計画が未着手のままになってしまいがちです。
結果を出していこうとすると、継続してやれることを地道に着手し続けることが、
本当に効果的であり、習慣になってしまえば、自然に行動している状態なので
ストレスなく行動できて結果もついてくるのだな、と改めて感じました。

(森川美希)