知識もある、技術もある、あとはやるだけ。それがプロ。
数年前から弊社の“職場いきいきプロジェクト!”を導入している会社の事例です。
あるスタッフミーティングで、社内の決まりごとについて話し合っていたときのことです。
他のチームの同僚が決まりごとを守れなかったために
ミスをしてしまった事例について事例検討していました。
「この場合、自分ならどのように対処すると思う?」
リーダーからの問いかけにスタッフはそれぞれ自分の頭で考えます。
「自分は心配性だから、念には念を入れて確認するから、このようにはならない」
「決まりごとだから守るというより、自分の場合このやり方が安心できるからやっている」
「業務終了が近い時間になると、ついうっかり自分も同じようになるかもしれない」
さまざまな意見が口々に出てきます。
それは、どんな意見を言っても大丈夫だという信頼関係がチーム内にあり、
安心して自分の考えを言える状態があるからこそのことです。
全員が発言し、リーダーが意見を取りまとめます。
「うちのチームでは、自分が安心して業務に取り組むためにも
この決まりごとを守っていこう。
自分たちはプロだから、学んできた知識もあるし、できる技術も全員持っている。
あとは、やるだけ!」
潔いリーダーの最後の言葉に、全員が「そうだね!」と頷き合って
士気の高まりが感じられる締めくくりでした。
最前線で業務をしているスタッフとリーダーだからこそ、
具体的に自分たちの取り組みを見直すことができるのです。
このミーティングにオブザーバー参加していた管理職も頷いて
「頼んだよ!」とひと言声をかけ、ミーティングを終了しました。
このミーティングの開始前に、リーダーから管理職に申し出があったそうです。
「今日は、この事例を使ってプロとして実践することを伝えたいんです」
この申し出を聞き、リーダーを信頼してミーティングを任せて、
見守る管理に徹している管理職のマネジメントの良さが活きています。
(森川美希)