主役は誰なのか?

職場いきいきプロジェクト!の導入前ヒアリングで

もっとも多く望まれる声のひとつが「主体性」です。

このようなご意見が多いな、と感じます。

・当社の職員は大人しいから、もっと自ら動いて欲しい。

・指示待ちになっていて自分から動こうとしない

・指摘したり、教えたり、やり方を知っているはずなのに動かない

私たちは、日々、ミーティングや会議、打ち合わせに伺います。

そのとき、感じることですが、

いつの間にか「主役=実行者=スタッフ」が置き去りになっています。

勘違いしないでいただきたいところですが、日常業務における主役は管理職、経営層ではなく、

一人一人のスタッフです。

何のための話し合いなのか。

この話し合いで決まったことを実行するのは「誰」なのか。

これを実行すると、どうなるのか。

ミーティングや会議を進めるなかで

「主役不在」もしくは、「主役スルー」で話が進んでしまうことが、よくあります。

「主役」であるはずのスタッフたちは、どのように思っているのでしょう。

・どうせ上司たちだけで決まるんだし・・・

・言っても聞いてもらえないから、言わない

・何か発言すると目をつけられるかも・・・

そして思考停止せざるを得ない状況になっています。

「考えないようにしよう」

「言っても言わなくても現状は変わらない」

「言われたことだけやっている方が無難」

行動するのは、職務の最前線のスタッフの皆さんです。

手を動かすスタッフが一番、「大切なこと」を分かっています。

日頃からの気がかりや自分で考えたことを発言できる場があると

スタッフ全員が発言し、気づいていることを出し合って

一番効果的な具体的行動やヒントを提案してくれます。

もし、あなたが管理職であれば、もっとスタッフの話を聞いてみませんか。

決まった誰かの意見だけでなく、もっと全員の話を聞いてみませんか。

話をいろいろと聞いていくと、中には

「それは思い違いをしているよ」「間違って覚えていたんだね」ということもあり、

指導や教育、情報のアップデートの元となることもあります。

「主役」を置き去りにして、管理職が内容の深掘りをせずさっさと会議を結論づけたり、

自分の思い通りのストーリーで展開したりして

「よし決まった。やってください。」

と決めたとしても、スタッフは無言で思っています。

「いったい誰がやると思っているんだろう?」

「どうせできないことなのに、なんてことを言ってるんだろう。」

スタッフが取り組もうと思えるところまで来るには「納得感」が必要です。

そして、私の経験上「主体性」を求めるならば、

何をやるかを決めるプロセスも主役たちに任せるのが

最も効果的だと思います。

※この記事は、2017.5.28に掲載したブログを修正して再掲しています。

(森川 美希)