管理者が把握していれば良い
弊社で提供している職場いきいきプロジェクト(以下、いきプロ)では、現場の日常を止めずに研修を行うために、スタッフ一人ずつ順番に個別研修を行うことがあります。
この日の研修は、現場の方々も知っておくべき知識として「ハラスメント基礎知識」研修を開催していました。
スタッフが順番に研修を受けていく中で、現場管理者も個別に研修を受けるプログラムでしたが、このときの管理者の研修終了後の質疑応答の時間に話してくれたことが印象に残りました。
「日々、管理者として自分なりに工夫・改善をしているが、本当にこのやり方で良いのだろうかと思うことがある」と質疑応答というよりも業務についての相談のような時間になりました。
この管理者の自分なりの取り組みは、私が聞いている限りでは良い工夫を柔軟に取り組んでいると感じました。
休暇を取るときのルールや新人スタッフへの教育、指導の仕方について、「自分だったら、こうして欲しい」ということを実践していました。
その中でも良いと感じたのは、新人スタッフへの教育中に「規模感」を伝えすぎない、ということでした。
「このフロアの全体像を新人スタッフに伝えすぎると、驚愕して萎縮に繋がると考えています。今は業務フローを覚えてもらっている最中ですが、数字の本当の意味を理解して規模感を把握したら、怖くなって数字を扱えなくなると思っています。今は、自分が全体像を把握していれば良いと思います」
このように、スタッフの性質や経験値を踏まえて、しっかりと見守り管理ができていることが、安心してスタッフが働ける状態を作っていると思いました。
情報を伝えるとき、どの情報をどのくらい開示していくのか、その塩梅をはかるのも管理者・管理職の大切な業務だと、改めて思いました。
(森川美希)