社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.28》

声で届くもの・届かないもの

皆さんの会社はリモートワークとリアル出社、どのような割合でしょうか。

職種にもよりますが、リアル出社やリアル出張もかなり戻ってきているようです。

久しぶりに顔を合わせてコミュニケーションをとって、

「あ~、やっぱり会って話すのが早いな」と感じる人も多いのではないでしょうか。

以前、このブログのvol.7,vol.8で、リモートワークで

伝わりにくくなるものについてお伝えしました。

しぐさや視線などの非言語的コミュニケーションが伝わりにくくなるのでした。

今回は、その非言語的コミュニケーションに含まれる「声」について

お伝えしたいと思います。

「声」を伴わないメールを読むことを思い浮かべると、

リモートでも対面でも、声で伝えあうことである程度の機嫌がわかります。

話し方も含めて話し手の個性も多少は伝わります。

では、「会って話すのが早い」と感じるのは何が違うからでしょうか?

「声」を伴ったコミュニケーションである点は、リモートも対面も同じです。

もちろん、直接会ったほうが、声以外の非言語的コミュニケーション、

しぐさや表情や姿勢や服装などなど、多くの情報が伝わります。

ただ、「声」に限って考えてみても、やはり違いがあるのです。

リモートでは、マイクを通して相手の声を聞くことになります。

なかなか聞き取りにくくて苦労した覚えもあるのではないでしょうか。

マイクを通して(スピーカーから)聞く声は、情報量が格段に落ちています。

誰の声かはわかる程度ですが、実際の発声よりも少し低く聞こえます。

あまり意識せずに話していると、自分が思うより低めの声で伝わってしまいます。

なんとなく、相手の機嫌が悪いように感じられるのはこのせいです。

そして、小さめの声や吐息などはマイクを通すと聞こえにくくなるのですが、

実はこれらに機嫌の小さな波や、相手への好感・嫌悪感、同意や共感などの

細やかな感情が無意識のうちに乗って伝わるのです。

実際に会って話していれば、「わかりました」という言葉を発しているときも、

本当に納得したうえでの「わかりました」なのか、

本当は少し引っかかっているのだけれど妥協しての「わかりました」なのか、

そのニュアンスの違いが伝わります。

対面であれば、この細やかなニュアンスの違いが伝わることで、

その場で「もう少し具体的に説明した方がよさそう」と感じて、

相手の納得につながる説明までできるのですが、対面ではない場合、

そこがわかりにくく、きちんと質問などの反応をもらわなければ

追加説明をしないままに終わってしまうことになるのです。

また、自分が話し手になったときは、マイク越しでも伝わるように、

「大きめの声ではっきりと話そう」と意識して話しますね。

細やかな感情が乗りにくい話し方になっているわけです。

つまり、マイク越しでのやり取りでは、話す側も聞く側もお互いに

「言葉」を正確にやり取りすることに気を取られていて、

納得感などの細やかな情報が伝わりにくくなっているのです。

その分、言葉で「少し具体的なお話を伺えますか?」「納得しました」と

言葉にして伝えあう必要がありそうです。

対面でのコミュニケーションは想像以上に情報量が多く、

その情報をフル活用してコミュニケーションをとっているのですね。

(柴村 馨)