社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.20》

勤務中に何気なく視線を向けた先に同僚がいて、目が合ってしまうことありますよね?

特にコミュニケーションを取るつもりではなかったとしても、目が合えば

「なんとなくのコミュニケーション」が始まります。

このようなとき、皆さんはその後どう振る舞っていますか?

視線のそらし方に迷って、戸惑ってしまうことがあるのではないでしょうか。

視線は非言語コミュニケーションのひとつです。

好意を持っている相手を見るときには、目元が微笑むことで好意が伝わります。

警戒心を持っているときには、その警戒感が視線で伝わります。

どのような想いを相手に対して持っているのかが、無意識のうちにも

伝わってしまうことがあります。

「目は口ほどにものを言う」ですね。

視線で伝わるものがあることを体感的に知っているからこそ、

思いがけず目が合うと、戸惑ってしまうことが多いのです。

気心が知れた関係性であれば、にこやかな感じや「ん?」と尋ねる感じの

視線にすることで、コミュニケーションが成立します。

そこまでの関係性ではない場合に、にこやかにするのもちょっとためらうし、

視線をそらすのも印象が悪い気がして戸惑ってしまいます。

視線のそらし方によっては、「目を合わせる気はなかった」とか

「コミュニケーションを取る気はありません」というネガティブな印象の

メッセージが伝わってしまうことにもなりかねません。

だからといって、視線をそらさずに目を合わせ続けることにも、

何らかの意味合いが発生してしまいます。

特別な好意であったり、強い関心であったり、敵意と捉えられることも。

いずれにしても、目が合い続けることは緊張感につながりますので、

目をそらそうとするのは自然な反応なのです。

思いがけず始まった「なんとなくのコミュニケーション」を

気持ちの良いものにするには、「なんとなくうなずきながら目をそらす」のがお勧めです。

「なんとなくのうなずき」は「少なくとも否定的な嫌なものではない」という

程度の肯定感を伝えてくれるからです。

ちなみに、満員電車などで見知らぬ人と目が合ってしまったときにも、

この方法であれば不快感を与えずに目をそらせます。

(柴村 馨)