相談や課題がないのは、仕事してない証拠!?

管理職からこんな声が上がったことがあります。

「リーダーから相談がないんです。

達成しやすい年度目標をチームで立て『月次目標達成です』の報告ばかり。

チームで他にやることがあるのでは、と思うんですが、

課題が無いのか、課題と思わないのか、相談がないんです。」

この会社では管理職の方々もプレイングマネージャーとして日々の業務に入りながら、

部下の管理にあたっています。

組織力強化プログラム”職場いきいきプロジェクト(以下、いきプロ)“では、

管理職の業務推進力をバックアップすることが多いのですが、

管理職会議でこのような「相談がない状況」が話題になることもあります。

この「相談がない状況」で「何が課題で困っているのですか?」と管理職に尋ねると、

「収支は安定しているし、不具合も大きなことはなく、目立った課題はないんです。

チームリーダーがもっとしっかりした目標を立てて、仕事にあたってもらいたいのです」

とおっしゃるのです。

そこで管理職の方々に提案したのは、

チームミーティングへの出席、チームリーダーとの1on1、各チームの業務を見に行くこと。

すると「チームミーティングには予定が空けば出ようかと思います。

1on1は計画したけど業務があって出来ずにいますね。

スタッフの業務を見に行くには行けなくはないが、自分の業務もあるので」とのご回答でした。

管理職の仕事は、時にスタッフの業務の現場に行き、現状を見て、

ミーティングでどんな話し合いがなされて、

チームをまとめるリーダーがどんな考えでいるのかを把握して始めて、

チームやスタッフ、業務の課題が見えてくるもの。

そのどれにも着手せず、自分の日常業務に追われてばかりでは、

管理職としての仕事ができているとは言えません。

相談がない、課題がないと感じている時は、

管理職としての仕事ができているかどうかを疑いましょう。

特にプレイングマネージャーの方だとご自身の業務と管理業務がごっちゃになってしまいがちです。

年末でお忙しい時期かと思いますが、

このようなタイミングだからこそ、仕事の優先順位を棚卸してみませんか。

(森川 美希)