社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.14》
愚痴が出たらチャンス!
社内コミュニケーションに苦手意識があるという方の中には、
愚痴話になるのが嫌だという方も少なくないのではないでしょうか。
雑談をしていたつもりが、いつの間にか愚痴大会が始まってしまうことがあります。
一緒に愚痴を言うことで発散できる人はあまり苦にならないかもしれません。
愚痴を言っても仕方ない、愚痴は言いたくない、という考え方の人にとっては、
話に乗りたくないし、かと言って「愚痴はやめようよ」と注意するのも…と気が重くなるものです。

ちなみに、愚痴の定義は
「言っても仕方のないことをくどくどと言って嘆くこと」(広辞苑)とされています。
愚痴を愚痴のままで終わらせてしまうと、正にこの定義の通りになってしまいます。
一方で、愚痴は「本音で語っている問題点」という一面も持ち合わせています。
言わば問題点として整理される前の生データの状態です。
つまり、愚痴の中身を整理すれば、改善すべき問題点が明らかになるということです。
愚痴が出たら改善のヒントを得るチャンス、と捉えれば気が重くなることもありません。
「そうなんだね」「そうか、なるほど」とまずは聞き役に徹します。
愚痴が出尽くしたところで、
「とは言え、このままにしておくのも何だから、何かできることあるかな?」と
対策を考える方に促すのが建設的です。

愚痴を愚痴で終わらせずに、「では、どうするか」に繋げることによって、
愚痴を改善資源にすることができるのです。
そう考えると、愚痴大会も宝の山に思えてくる気がしませんか?
社内コミュニケーションの面倒な一面も捉え方次第、かもしれません。

(柴村 馨)