社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.10》

“ちょっとだけ言い換え”の効果

コミュニケーションに言葉を用いることができるのは、

「伝えやすくて便利!」ですか?

「誤解が多くて不便!」でしょうか?

伝えたい内容(意味)を正確に伝えるために「言葉を選ぶ」ということを

しているはずなのですが、こちらが意図しない受け取り方をされることもありますね。

メールなどで文字でのやり取りをしているとき、

声や表情といった非言語コミュニケーションが付かないために誤解されることがあります。

例えば、相手の手違いがあったときに、再修正してもらうほどではないと判断して

「こちらで対処できますので、再修正は結構です」というメッセージを送った場合。

自分では、相手への気遣いのつもりで選んだ言葉であっても、

相手の脳内では、怒っているような声色で「結構です!(怒)」と再生されて、

「怒るほどのことじゃないのに…冷たい反応だな」と思われることもあります。

さらに、「あなたの力は不要です」と言われているように感じる人もいるかもしれません。

これが対面であれば、同じ言葉を使ったやり取りでも

にこやかに明るめの声で伝えることで、こんな誤解は生まなくて済みますね。

本ブログのVol.7でもお伝えしたように、私たちは非言語コミュニケーションから

得ている情報が9割もあります。

どのようなニュアンスで発している言葉なのか、優しい感じか冷たい感じか、

その言葉をどういう「つもり」で言っているのか、気遣いなのか怒りなのか、

これらの情報の多くは非言語コミュニケーションに乗って伝わります。

だからこそ、文字だけで伝える場合には、非言語コミュニケーション部分の

情報を補うような“言い換え”で誤解を防ぐことが大切です。

メールを書いたり、伝言メモを書いたり、SNSでメッセージを書いたりしたときには、

「誤解を招きそうな言葉はないかな?」

「ちょっとだけ言い換えたら、より柔らかな誤解されない表現になるかも」

と考えながら見直してみてください。

そこまで気を遣わないといけない、のではなく、

“ちょっとだけの言い換え”で防ぐことができる誤解は防いだほうが

コミュニケーションも関係性もうまくいくのでお得、なのです。

先の例も「こちらで対処できそうな感触ですので、今回はやってみます。

再修正していただく必要が出た場合には、遠慮なくご連絡しますのでよろしくお願いします」

というように、

「対処できます。再修正は結構です」と言い切らずに、

「対処できそうなのでやってみます。必要になったら頼ります」という

ニュアンスが伝わる言い換えをすることで、かなり印象が変わります。

対面でにこやかに伝えるのと同じような印象で受け取ってもらえそうです。

“ちょっとだけの言い換え”で、できる誤解予防はしておきましょう!

(柴村 馨)