「社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.8》

リモートの特長を活かしたコミュニケーション

前回のブログで、リモートにおけるコミュニケーションの特長として、

視線などの非言語コミュニケーションが伝わりにくいからこそ、

話に集中できる点をお伝えしました。

この特長を活かして、リモート向きのコミュニケーション場面を考えてみましょう。

リアル場面では、ずっと相手の顔から目をそらさずに話し続けるのは緊張を伴いますね。

私たちは自然と相手の目から視線を外す瞬間を交えることで

必要以上に圧をかけないように話をしています。

これがリモートになると、話し手が画面を見続けたまま話していても

「目が合う」感じが弱いため、そんなに圧を感じなくて済みます。

また、自分が会議でのプレゼンテーション担当である場合、

リアルでは上役を見ながら話すことになり、緊張してしまうものです。

リモートでは、自分にとって安心感のある人を画面上で見ながら話すことができます。

緊張を和らげて落ち着いてプレゼンテーションできるのではないでしょうか。

また、会議室などでは座る位置によって互いに物理的な距離の差が生じますが、

リモート会議の画面であれば全員が等距離になり、その差は解消されます。

プレゼンテーションの資料も画面共有することで、

前の人に遮られて見えないことも、遠くて読みにくいことも、ありません。

これはリモートだからこその便利な特長の一つです。

一方で、聴き手側の「聴いている」が伝わらないと話し手は不安になります。

リアル場面では自然と目に入るメモを取る手元や関心があるときの仕草が、

リモートでは画面から見切れてしまいます。

聴くときにはこまめにうなずいたり、やや前傾姿勢で手をあごのあたりで組んだりして、

「聴くことに集中している」ことを伝えると話し手は安心して話せます。

このように、「聴いていることが確認できる状態」が

リモートにおけるコミュニケーションでの安心感につながります。

カメラはONにして互いの表情が見えるようにすることを、

是非ともお勧めいたします。

(柴村 馨)