社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.2》

「あいさつ」を続けるコツ

まだマスク越しのあいさつは続きそうですが、

対面で話せる機会は少しずつ増えていきそうな状況で

ほっとした気持ちになります。

前回、あいさつの役割は相手の存在への気づきを伝えること、

だからこそ自分からあいさつするのだとお伝えしました。

コミュニケーション研修をする際にこんな質問を受けることがあります。

「自分はあいさつするように心がけていますが、

いつもあいさつを返してくれない人がいます。

それであいさつしなくなってしまいますが、どうしたら続けられますか?」

あいさつのない職場には「あいさつしてくれない人」がいるものです。

人には「暗黙の期待」があります。

意識していなくても、自分と同じような反応を相手に期待します。

気持ちよくあいさつをしたら、気持ちよくあいさつを返してくれるだろう。

自分だったらそうするから、相手もきっと同じだろう。

そして、この期待に合わない反応が返ってくると

自分のこと嫌っているのかな、失礼なやつだ、と

不安になったり怒ったり……気持ちが波立ってしまいます。

考え事をしていて聞こえなかっただけかもしれない、

あいさつする気になれないようなことがあった後なのかもしれない、

コミュニケーションがすごく苦手なだけで心の中であいさつしているかもしれない。

「あいさつしてくれない人」にものっぴきならない事情があると

妄想してみると、「まぁ、いいか」と反応が気にならなくなります。

気持ちのよいあいさつは自分がして気持ちいいからする!

相手の反応への期待値をちょっと下げてみると続けやすくなります。

(柴村 馨)