「整理整頓」から○○も生まれる

 私は、例年4月になると新入社員研修を担当します。

 その中で、必ずお伝えするのが「整理整頓」です。

 上司から「あの資料を出してくれ」と言われて

机の上の書類の山を必死になって探したり、

 整理整頓が出来ていないために、安全に業務を行うことが

できなかったりと、仕事の効率が悪くなります。

 ❝探す❞という行為は、時間の浪費につながります。

 1日5分の探し物を毎日すると、なんと1ヶ月で2時間半にも

なります。

 そう考えると、すごい時間のロスタイムですね。

 そこで、今回は改めて「整理整頓」について考えてみたいと

思います。

 「整理」と「整頓」、どちらから先にすれば良いと思いますか?

 この質問を、新入社員の方にすると、ほとんど答えられません。

 聞いたことはあるけれど、正確な意味や違いが分からないのです。

 職場で分からない人がいたら、意味や違いが分かっていないだけ

ですから、教えてあげて下さい。

 まずは「整理」からです。

 必要なものと不要なものを区別し、不要なものを捨てます。

 そのあと「整頓」です。

 必要なものが誰でも、すぐに取り出せる状態にしておきます。

 共有のものであれば、探しやすように名札などをつけて

工夫しましょう。

 そして、次に使う人のことも考えて❝使ったものは元に戻す❞

ことです。

 整理整頓されることで、時間効率がまず良くなります。

 さらなる副産物は、職場内のコミュニケーションが増えることです。

 目の前の資料の山が無くなると、目の前に同僚の顔が見えて

業務連絡をしたり、使ったものを元に戻す習慣から「ありがとう」の

言葉が増えたりします。

 その結果、チーム内の連携が良くなって、

より効率的に、仕事が進められるようになります。

 「整理整頓」は、自分自身の業務効率だけでなく、

職場全体が活性化する、❝今❞からできる取り組みなのです。

 このように整理整頓から、時間も生まれ、コミュニケーションが

増えることにより、チームワークが高まり、より品質の高い

仕事ができます。

 私も定期的に、整理整頓するよう心がけ、良い仕事ができる環境を

確保しています。

(伊達亜矢)