良いアドバイスをしようとしていませんか?

スタッフが言ってきた意見や相談に対して「自分が良いアドバイスをしなくては」と、

スタッフの話を聞くことより、自分が何を言おうかと、そちらに気を取られていたりしませんか。

ミーティングで、「スタッフが言ってきたことに対応できるか心配」と、

不安に思っている管理者が思いのほか多いと感じています。

最前線で働くスタッフは、さまざま事案にさらされ、

その度に「どうしようかな」と思っているものです。

そこで管理者に訊ねてきます。

「どうしたら良いでしょうか」

そのときに「良いアドバイスをしなくては」と意気込んでいると、

今目の前で話しているスタッフの話す内容に集中できず、

「どう答えようか」と頭がいっぱいになってしまいます。

すると相談してきたスタッフが一番話したかったこと、上司に伝えたかったことを聞けないまま、

ポイントがズレたアドバイスをしてしまい、結局「話してもムダだった」となりかねません。

まずスタッフの話を聞くことに集中し、聞ききった後に、問題を整理して課題を抽出します。

そして、スタッフと一緒に解決するための手法を考えると、

最前線で動いているスタッフだからこその意見が出て、

継続して実行し続けられる対策となることも多々あります。

管理職、管理者の皆様自身が良い状態で話を聞ききれると、

スタッフも安心して自分の考えを話せますし、自発的に考える力も養われます。

常にしっかりスタッフの話を聞ききれるように、

自分自身の状態を振り返る時間を持ちたいものです。

(森川美希)