社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.38》

雑談の練習

日頃、社内の人と「雑談」をしていますか?

この一週間、どんな人とどんな雑談をしたか、覚えているでしょうか?

そう訊かれると、「雑談をしているとは思うけれど、誰とどんな話をしたかは

覚えていないなぁ…」という人も多いことでしょう。

安心してください。

「雑談」ですので、覚えていなくても全く問題ありません。

場つなぎのとりとめのない話をするのが雑談です。

当たり障りのない話題を選んでしている会話ですから、

覚えていなくても構わないのです。

そんな気軽な雑談ですが、コミュニケーション力を高める意味で

雑談力を高めたいと考える人も少なくないのではないでしょうか。

「雑談」ができると良いように感じるのは、関係性づくりがしやすくなるからです。

話す内容に重点があるのではなく、「話しかける」ことに意味があります。

適度な距離感の話題を、適度に続けることで、「話したことのある人」

「会ったらなんとなく安心感のある人」になることができるのです。

とは言え、雑談で何を話したら良いのかわからない、という声も聞きます。

雑談ですから「何でもよい」のですが、それが一番困る答えですよね。

よくある「天気・天候の話題」などで十分です。

まず、「事実」から話します。その後に、相手の返答への共感などで、

心地よい後味を残せれば、大成功です。

例えば…

「昨日から急に気温が下がりましたね(事実)」

「本当に。うちは昨晩電気ストーブ出しましたよ」

「そうですか!うちも今夜あたり出そうと思います(共感)」

「もう必要ですね」

「そうですね。お風邪など召しませんように。では」

…こんな感じです。

ポイントになるのが、共感を返す部分です。

相手がストーブを出したという話の後に、「うちはまだ出してません」と

否定形で返答するよりも、「うちも出そうかな」という肯定形で返す方が

会話のリズムが心地よいものになります。

なんとなくする雑談だからこそ、なんとなく心地よいものにしましょう。

さぁ、お天気の話からの雑談の練習、チャンスを見つけてやってみてください。

(柴村 馨)