事故防止コミュニケーション:日常会話とは、ちょっと違うコミュニケーション

上半期の終わりが近づき、

そろそろ振り返り・評価の準備に入ろうとしている方々も多いと思います。

弊社の提供する職場いきいきプロジェクト(以下、いきプロ)ミーティングでも、

半期を振り返る取り組みをやっています。

そこで話題に上がった「事故防止コミュニケーション」についてご紹介させていただきます。

管理職の方々に「コミュニケーション、取れていますか」とたずねると、

ほとんどの方が「取れていますよ。話しています」と、返してくれます。

しかしながら、いざ会議やミーティングの議題に入ると下記の内容が出てきます。

管理者側からは

「伝わっていなかった」「報告が無かった」「連絡していなかった」「相談してこなかった」

現場メンバーからは

「知らなかった」「聞いたことがなかった」「チラッと見た気はしたけど忘れた」

といった内容。

管理者側と現場側で大きくコミュニケーションエラーが生まれているのです。

事故やエラーを未然に防止するコミュニケーションは、

日常会話のコミュニケーションとは少し違います。

事故防止に必要な情報や、

安全にうまく業務が進む情報を「具体的に、意味も一緒に、早急に」伝えます。

安全管理は、情報管理です。

実際に手を動かす部下たちに、いかに情報を「行動できるように」渡していけるのか。

ここが大切です。

普段の日常会話は、よく話しているのに、

展開事項や共有内容は

「掲示しました」「朝礼で言いました」「メールで全員一斉に流しました」と、

その一回で終わっているケースもあります。

「この内容を分かっていれば事故にならない」という情報について、

顔を見たら念のために「あの情報、実際に出来そう?」と聞いてみると、

「何でしたっけ」と見ていなかったり、聞き落としていたりすることが多いものです。

そのときがチャンスです。

具体的に、意味も含めて、話しておきましょう。

顔を見て直接、話せるのですから、短時間で相手の理解度を確認しながら、伝えることができます。

事故を減らし、うまくいっている状態を継続するには、

事故防止コミュニケーションを何度も取ること。

一回、共有したから良いではなく、

掲示して、メールで流して、朝礼で話し、会ったときに確認する。

これくらい「コミュニケーションの量」を意識して取ることが、

安全風土を作っていきます。

(森川美希)