運転適性検査/適性診断の結果をもとに育成しよう

運転適性検査(適性診断と呼ぶこともあります)は、

大きく分けると、技能面と心理面の2つの側面を測定しています。

さまざまな種類の適性検査がありますが、概ねこのような項目で結果が表現されています。

〈技能面〉

・注意力、判断力、正確さ、緻密性、ムラ・偏り など

〈心理面〉

・協調性、自己中心性、神経質過敏性、精神安定性 など

これらの項目は事故を未然に防止するための

教育・育成計画を立てるときの参考情報として活用します。

どの項目が、どれくらい低いのかを確認すると、

身体を使っての技能訓練が合いそうなのか、

知識を知って理解するための座学教育が良さそうなのか、

計画が立てやすくなります。

技能面の項目が低い場合には、

実技研修や体験型訓練などの身体を動かして教えていくOJT型の教育が効果的です。

心理面の項目が低い場合には、

KYトレーニングや法令・社内ルールの理解の確認と再教育などの知識付与の教育が必要となります。

このような教育・指導を通して、

個別に本人と向き合い、焦りや不安、困っていることなどを聞き取っていくと、

不安全行動の真の原因となる思い込みや考え方など

本人の行動に制限をかけていた事柄を見つけられることもあります。

本人の運転状態の現状把握ができるツールを、

もう一歩踏み込んで活用していただきたいと思っています。

(森川美希)