社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.15》

呼び方どうしていますか?

皆さんの会社では、社内で社員同士どんな風に呼んでいますか?

親しみを込めて、愛称やあだ名でしょうか?

上司は役職名の「課長」など、先輩には「○○さん」、

同期や後輩には名字や名前の呼び捨てというところもありますね。

同期や後輩の男性には「○○くん」、女性には「○○ちゃん」という呼び方も

耳にすることがあります。

それとも、誰が相手でも「○○さん」で統一しているでしょうか?

職場での社員同士の呼び方には、どのような職場風土なのかが表れます。

組織図に従った規律を重んじている風土なのか、

社員の対等な関係性を重視する風土なのか、

慣れ親しんだ雰囲気を好む風土なのか、等々。

職場での呼び方として適しているのはどのような呼び方なのでしょう?

SDGsの観点で考えると、性別によらない呼び方が適切と言えそうです。

また、一人一人を尊重する姿勢を表すには、年齢にもよらない呼び方が合います。

相手によって呼び方を変えることは、親しさを「見える化」することにもなります。

慣れていない間は「○○さん」、少し距離が縮まると「○○ちゃん」、

もっと慣れてくるとあだ名や名前の呼び捨て、というように。

お互いが気持ちよく呼び合えている状況であれば問題ないのかもしれませんが、

社内で一人だけ「○○さん」と呼ばれる、適度な距離を保ちたいのに呼び捨てにされる、

いわゆる「いじり」としてのあだ名をつけられる、といった不快な状況になりかねません。

互いへの尊重が伝わり、社外の人が耳にしても節度を感じるのは、

年齢・性別によらず「○○さん」という呼び方を用いている職場ではないでしょうか。

よそよそしく感じる、もっと親しみを持てる呼び方がよいのではないか、という

見方もありますが、親しみは呼び方を変えなくても表情や声で十分に伝えられます。

馴れ合いの雰囲気を感じる呼び方よりも、職場に合った節度をもった呼び方が、

実は安心できる心地よい職場風土につながるのです。

(柴村 馨)