一方通行の会議から、話し合いが起きる会議になりました

弊社が提供している組織力強化プログラム”職場いきいきプロジェクト!”(以下、いきプロ)を

導入して、会議をすると話し合いが起きてきます。

いきプロを入れる前までは、型通りの一方通行の会議をされている職場が、ほとんどです。

どんな違いがあるのか、ご紹介しましょう。

会議とは、こんなものだ、という思いこみと、今までの慣習のままで会議を進行していると

固定化された議事内容と、前もって準備された内容だけが話される、

一方的な会議になります。

ある職場では、いきプロ最初のキックオフから、準備されたのは参加メンバーの確定だけで、

内容は大まかに「職場を活性化する取り組みが始まるらしい」という状態で

参加者に集まっていただきました。

私どもとしても、何か入念に準備してきてもらう、というより、

「今、つねづね業務中に頭の片隅にある困りごと」を、最初にまず全て出してもらうという、

洗い出しが大切と考えて、こちらも柔軟に対応できるよう、準備しすぎないようにしています。

用意されたのは、ホワイトボードだけ。

簡単な自己紹介のあと、「今、困っていること」をすべて出してみてください、と始まると、

「以前、意見を出して諦めたことですが」

「言っても変わらないと思いますが」

「ちょっと違うかもしれませんが」

というような前置きがありながら、あっという間に、

ホワイトボードはびっしりと意見で埋め尽くされました。

この意見抽出のポイントは「自分ごと」なのです。

自分が日々、仕事をやりにくいと感じていることですし、

他の参加者の意見を見聞きすると、関連づく項目を思い出して、また意見が出ます。

出た意見は、一見グチや我が儘と捉えられそうなものも入っていますが

カテゴライズすると、明確に分かれます。

意見を出した本人たちで改善・解決できること、

本人たちでは着手できない事柄で管理職に打診すること、

予算化が必須な大規模なこと、

この3つに分けられます。

このように初回で、課題が抽出できれば、

各自、各方面で、どのように計画し、着手・実践するかをきめるだけなので、

ワイワイガヤガヤと、意見が出てきます。

二回目以降は、同様にPDCAを回して行きながら、

会議と会議の間の期間に起きたことを共有して、「自分の業務」を見つめ、振り返ります。

だからこそ、仕事のパートナーとなる同僚や上司、部下やお客様のことまで

話題にのぼるのです。

毎回、こちらの職場では、たくさんの意見が出ていましたから、

「他の会議も同じように意見が出ますか」と聞いてみると

「どの会議もみんな黙って、一方通行です。この会議だけですね」とのことだったので、

せめて、ご自分が司会やファシリテーターを務めるときは、

いきプロの会議の手法を取り入れてみてくださいね、と伝えました。

すぐには変わりにくい部分もあるようですが、今では、他の会議でも、

一方通行だけはならないように、参加者に意見を促すようになってきたとのことです。

(森川美希)