他部署へ行っても通用する人材へ

先日、とある管理職の方とお会いしたときに

当たり前のことなのですが、

案外、抜け落ちていたことを

さらりと言われて、そうだな、と思いました。

「ここだけではなく、来期どこへ行っても

『来てくれて嬉しいよ』と歓迎される人材に

なって欲しいと思って関わっています」

ここの事業所内では、「よくできる」状態でも

他の事業所に行って、果たして「よくできる」状態で在り続けられるのだろうか。

転勤、異動がある会社では、当たり前に考えておきたい部分ですが

月次、四半期、半期、と、つい日常業務の推移にばかり目が行っていると、

スタッフの現状把握と、今後の伸びしろを見逃してしまいそうです。

転勤、異動をしないスタッフだったとしても、

「他へ行ったとき、困らないように」と考えることも大切かもしれません。

数年前に関わった某社の安全担当者の話を思い出しました。

「当社に学生アルバイトで入ったひとが、

社会人になって、他の会社に入社したとしても、

安全第一で、礼儀正しくあって欲しいものです」

と、「卒業生」を送り出す担任の先生のように語っておられました。

人材育成は、自社内・自部署にとっては、もちろんのこと、

もっと広い意味で、人を育てているということを

あらためて、思い起こした出来事でした。

(森川美希)