分かっているでしょ。

あれだけ言ったのに。

前に言いましたよね。

最初に話してるよ。

このような会話が至るところでかわされています。

私自身も、つい口をついて出るフレーズです。



前に伝えていることでも、日が経つにつれて、

忘れたり、

受けた側の人の状況や環境が変わっていたり、

いつの間にか”伝えたこと”のニュアンスが変化してしまっていたり、

様々な要因で”伝えたこと”が機能不全を起こしてしまう、と感じます。

このひとなら、大丈夫!

分かってくれている、はず!

大丈夫だろう、の始まりです。

特に、マネージャーや管理者は、

この “はず・だろう” に陥ると、

何か重大な事案が噴出するまで気づけなくなることもあります。

私の経験上から言いますと、

せめて月に一度は、すり合わせ・確認をした方が、事が大きくならずに済むと感じます。

また尊敬する諸先輩方にお聞きすると、

毎日15分以上、もしくは週に一度、

案件の重要度ごとに、

1on1や少人数ミーティングで何もなくても、

「この案件って、こうだったよね」と

検証する時間を取っておられました。

とある先輩からは

「本当に伝えきるには、500回、同じことを言い続ける」と聞き、

個別のひとが悪いのではなく、

人間の機能として、習慣になるまで、

何度でも、何度でも、伝え続けることが大切だと、私自身、染み入りました。

「言ったでしょ」と、言いたくなったら

自分の言葉を振り返り、

本当に伝えきれていたのだろうか、と検証し、

伝えきれていないかもしれない、と、

かもしれない管理を、自らにも問うていこうと思います。

今月も、皆さまどうぞ、ご安全に。

(森川 美希)