社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.85》

「気をつけて」をちょっと詳しく伝えてみる

酷暑日・猛暑日続きの夏も、9月に入ってからようやく終わりが見えてきたように

感じますが、皆様、夏の疲れは出ていませんか?

地震や大雨などの災害も続いたこの夏でした。

線状降水帯の発生による豪雨被害では、多くの自動車が道路上で動かなくなる

事態も生じました。

気をつけているつもりでも、「まだ大丈夫だろう」という心理が働き、

「まさか、自分の車が動かなくなるなんて」という結果に繋がることがあります。

この「大したことはないだろう」「自分は大丈夫」と危険を過小評価する心理傾向は、

「正常性バイアス」といわれるものです。

本来は、パニックになることを防いで心の安定を図ろうとする心の防衛本能です。

警報などを耳にしても、「大丈夫。まずは落ち着いて判断しよう」と思うことで

パニックにならないようにするのですが、その「大丈夫なはず」という思い込みが、

楽観視になってしまい、避難の遅れに繋がってしまうこともあるのです。

特に、他者(他車)がいることで、この遅れは生じやすくなるとも言われています。

大雨等の災害に繋がる可能性のある天気の日には、お互いに「気をつけて」と

声をかけることが多いと思いますが、もう少し詳しく「具体的な気をつけ方」を

伝えることで、正常性バイアスの効き過ぎを予防できるかもしれません。

「浸水している様子があったら、無理せず建物の屋上駐車場に止めてね」

「まだ大丈夫、と思っても、早めに安全な行動を選んでくださいね」

「自分の早めの避難が、周囲の他の人の避難にもつながるよ」

その言葉をかけられたときに、少し具体的に想像できるような、

その言葉を思い出したときに、楽観視の危険性に気づけるような、

「ちょっと詳しく気をつけるポイントを伝える言葉かけ」を

お互いに意識して掛け合えるといいですね。

(柴村馨)