社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.59
電話が苦手なあなたへ
会社の電話が鳴ったとき、すっと受話器に手が伸びますか?
接遇研修のご希望内容をヒヤリングすると、「電話応対の仕方」を扱って欲しい
というお声がしばしばあります。
若手の社員を中心として、電話に出るのをためらう人が少なくないそうです。
あなたは電話対応に苦手意識がありますか?
NTTドコモモバイル端末研究所(※)の調査によれば、2024年には日本で
所有されている携帯電話端末の97%がスマートフォンになったそうです。
2010年は約4%だったということですから、すごい普及スピードですね。
(※ https://www.moba-ken.jp/project/mobile/20240415.html )
もちろん、日本人全員が持っているわけではなく、複数台持ちの人を含めての
結果ではありますが、2013年には携帯電話普及率が100%超えになったことと
合わせて考えると、「家の(代表)電話にかかってくる電話」の割合は減少し、
各個人に直接かかってくる電話が多数派になっているのが実情かも知れません。
携帯端末に直接かかってくる電話は、「自分宛て」であることが明白ですし、
登録していれば、「誰からの電話か」も電話に出る前に分かります。
しかし、携帯端末ではない場合、登録表示機能等が無ければ、
「誰から(家族の)誰宛て」の電話かわからない状態です。
そのような電話自体に慣れていない若手であれば、特に「電話に出る」は
ハードルの高いことになるであろうことは、想像に難くありません。
ましてや、会社の電話は「会社の代表として出る」「会社の印象にも影響する」と
思うと、なかなか手が伸びないのかもしれませんね。
さらに、どのような要件なのかも出てみないとわかりません。
自分が対応できない場合は、「電話を引き継ぐ」という新たな不慣れミッションが
発生することになるわけです。
だからこそ、「電話に出るのは社会人として当たり前の仕事だ」と言うだけでなく、
どのように出れば良いものなのか、具体的に丁寧に教えておく必要があります。
社会環境の変化に伴って、「社会人なのだから、できるようになっているはず」
「経験していないはずがない」ということも変化しています。
大切なのは、「誰でもが安心して行動に移せる準備を支援すること」
なのではないでしょうか。
(柴村 馨)