社内コミュニケーションがうまくいく《ほっとひと息ヒント集 Vol.56》
大切な安否確認
この夏は、猛暑日続きに、突然の雷雨、局所的な大雨に台風、そして8月8日の
宮崎県における地震からの「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」発表、と
自然の脅威を感じる機会が多かったように感じます。
特に、地震のニュースに関しては、直接被害を受けた地域だけでなく、
南海トラフ地震の想定震源域にあたる広い範囲への影響が出ました。
これを機に、ご自宅の災害対策を見直した方も多いのではないでしょうか。
皆さんの会社でも「地震時の安否確認」について、「災害時対応マニュアル」や
「BCP(事業継続計画)」の一部で決められていることと思います。
基本的には、震度6弱以上の震度で企業による従業員の安否確認を行います。
「従業員が大切だから」「家族も含めて心配」という企業側の思いも
もちろんありますが、災害時の安否確認は企業としての法的義務でもあります。
いざという時にスムーズな安否確認をする方法、しっかり決められていて、
しっかり共有されているでしょうか?
□連絡手段は? 安否確認システムの利用?メール?SNS?電話?
□確認内容は? 安否は本人のみ?家族も含めて?
出社等の緊急時対応の可否は?
□担当者は? 誰が対応して、情報を集計・管理する?
□周知方法は? 定期的な「安否連絡訓練」も計画されている?
特に、訓練は大切です。しっかりと対策を作り込んだつもりでも、
いざ運用してみると意外な不具合が見つかることはよくあることです。
安否確認の方法を、様々な想定をしながら決めて、周知する。
その上で、やはり「安心しあえる、ほっとしあえる連絡」をしたいですね。
「自分や家族が無事かどうか」はもちろんのこと、
「出社するとしたら、いつからどの程度可能なのか」
「出社できなくても、会社のためにできることに何があるのか」も
自分からの連絡に入れておくと、会社側もより安心です。
「会社の仲間や会社自体が必要としている支援を知りたい」という
とても心強く嬉しいメッセージもあると、ほっとします。
緊急時・災害時こそ、「分かると安心、分かると助かる」情報を伝えることが、
ほっとひと息につながりますね。
(柴村 馨)