安全運転アドバイス46 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.127》
緑 一郎のページへようこそ!

このページは、(株)安全会議が提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れて
いただき、これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、交通事故から
ご自分やまわりの方々を守ることができれば、それは私にも「最高の幸せ」と
いう思いから、“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。
第127回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「安全運転アドバイス46」』です。
第126回の「安全運転アドバイス45」では、『「事故はこうして起きた」パート1』
について、呟きました。
第127回の「安全運転アドバイス46」は、『「事故はこうして起きた」パート2』
について呟きます。
◎ 「事故はこうして起きた」パート2
〇 A子さんの誕生日
A子さん(76歳)は、一人暮らしです。
しかし、バスで30分程のところに、息子のB夫さん家族が住んでいます。
10月のA子さんの誕生日に、B夫さんはA子さんを自宅へ呼び、家族で
誕生日のお祝いをしました。

誕生会が終わって、A子さんはバスで帰ることにしました。
自宅近くのバス停に着くまで、A子さんは今日の孫たちとの楽しかったことを、
思い出していました。
〇 バス停付近
バス停付近の道路は、片側2車線で両側には歩道があります。
バス停から30メートル手前には、横断歩道のある信号交差点があります。
A子さんの自宅は、バス停から道路を渡って200メートル程の距離です。
バス停付近の道路には街路照明があり、道路は明るくて、歩きやすい環境です。
〇 バスがバス停に着きました
A子さんの乗ったバスが、自宅近くのバス停に着いたのは、夜の9時半頃でした。
人通りはまばらで、交通量は少なくなっていました。
A子さんが降りるバス停では、バスから降りる人は4~5名いました。
A子さんは先頭で、バス運転席横の降車口から降りました。
まだバスから降りようとしている人が、数人います。
バスの前方を見ると、対向車は来ていません。
「今なら渡れる」とA子さんは判断して、降りたバスの前を小走りに走り出しました。
バスの前を通り、第2車線へ飛び出した時、バスの横をワンボックスカーが
走ってきていました。

ワンボックスカーの運転手は、「ウワァ」と叫び、ブレーキを踏みましたが、
A子さんは約30メートル先に跳ね飛ばされ、ほぼ即死状態でした。
〇 どうすれば良かったのでしょう
A子さんは、30メートル手前に、横断歩道のある信号交差点があるのですから、
急がずに信号に従って横断しておれば、安全に横断できたと思います。
さらに、明るい服装をして、反射材等を身に着けておれば、もっと良かったでしょう。
夜間で交通量が少なくても、飛び出しはもっとも危険な行為です。
絶対にしないでください。
私もマイカーを運転していて、バス停に止まっているバスの前から、道路を横断しようと
している歩行者を見かけたことが、何度もあります。
ドライバーの皆さんは、バス停に停車しているバスの横を、追い抜いたり、追い越したり
する時は、「バスの前から歩行者が飛び出すかもしれない。」と常に予測して、バスの前から
歩行者が飛び出しても、すぐに止まれる速度(歩行者より遅い速度)にまでスピードを落とし、
バス前方の安全を確認して、事故を回避しましょう。
〇 高齢歩行者の特性を知ろう
・ 高齢歩行者は、前方に信号交差点や横断歩道があっても、そこまで行かずに
近回りして道路を横断しようとします。
・ 高齢歩行者は、道路を横断していると、車が止まってくれると思っています。
・ 高齢歩行者は、車との遠近感が、判別しにくくなっています。
・ 高齢歩行者は、黒っぽい服装を好みます。

〇 高齢歩行者は、このような日によく出かけています
・ 年金支給日(偶数月の15日)
・ 町や村、スーパー等の催し日
・ 春分の日、秋分の日、敬老の日
・ 孫の運動会、発表会
・ 天気のよい日の早朝、薄暮時の散歩等
〇 高齢歩行者の特性等は、高齢者に限ったものではありません。
若い方々でも、時間がない、急いでいる等で類似行為があるかもと予測しましょう。
このような事故は、ドライバーが予測を怠ったときに起こる可能性があります。
高齢歩行者には、安全な横断をお願いします。

それでは、第127回はこのへんで、次回をお楽しみに! (緑 一郎)