安全運転アドバイス39 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.118》
緑 一郎のページへようこそ!

このページは、(株)安全会議が提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れて
いただき、これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、交通事故から
ご自分やまわりの方々を守ることができれば、それは私にも「最高の幸せ」と
いう思いから、“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。
第118回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「安全運転アドバイス39」』です。
第117回の、「飲酒運転根絶34」では、「アルコール依存症?」について、
呟きました。
第118回の「安全運転アドバイス39」は、「自転車を安全に利用しよう」
について呟きます。
◎ 自転車の乗車用ヘルメット着用努力義務
令和5年4月1日から、道路交通法の一部改正により、自転車を利用する
全ての人は、「乗車用ヘルメット着用」が努力義務となりました。
皆さんは、マスコミの報道等で、既にご存じのことと思います。

それでは、この背景には、次のようなデータがある事は、ご存知でしょうか?
〇 交通事故発生件数の年別推移
全国の交通事故も、その中の自転車交通事故も、ここ数年減少傾向で推移しています。
しかし、自転車交通事故が占める比率は、増加傾向にあります。
また、自転車利用中に交通事故で亡くなられた方(H27~R4の死亡者数3,530人)の
約6割が、頭部に致命傷を負っていたそうです。
年 | H27 | H28 | H29 | H30 | R元 | R2 | R3 | R4 |
A | 536,899 | 499,201 | 472,165 | 430,601 | 381,237 | 309,178 | 305,196 | 300,839 |
B | 98,700 | 90,836 | 90,407 | 85,641 | 80,473 | 67,673 | 69,684 | 69,985 |
C | 18.4 | 18.2 | 19.1 | 19.9 | 21.1 | 21.9 | 22.8 | 23.3 |
(注) Hは平成、Rは令和です。
Aは、全国の交通事故発生件数。
Bは、全国の自転車交通事故発生件数。
Cは、交通事故発生件数に占める、自転車交通事故発生件数の比率。
〇 自転車利用者の「乗車用ヘルメット」利用状況
警察庁が、全国13都府県の協力で、今年2~3月にかけて自転車利用者の
「乗車用ヘルメット」利用状況を調査した結果は、わずか
『4%』
にとどまっていたそうです。
◎ 自転車の安全整備
自転車利用者は、安全に利用する為に、「乗車用ヘルメット」の着用だけで
十分なのでしょうか。
自転車利用者は、「乗車用ヘルメット」を着用した上で、次のように
道路交通法が定める、安全に整備された自転車を利用していただきたいと思います。
・ 夜間、道路にあるときは、「前照灯、尾灯」をつけなければならない。
(道路交通法第52条、同施行令第18条、罰則・5万円以下の罰金、過失も同様)

・ 夜間、「反射器材」を備えていない自転車を運転してはならない。
ただし、尾灯をつけている場合は、この限りでない。
(道路交通法第63条の9第2項、罰則・5万円以下の罰金)
・ 運転者の遵守事項
有効な警音器を備えていない自転車を運転しないこと。
(道路交通法第71条第1項第6号、公安委員会規則、罰則・5万円以下の罰金)
・ 自転車の運転者は、内閣府令で定める基準に適合する制動装置を備えていないため
交通の危険を生じさせるおそれがある自転車を運転してはならない。
(道路交通法第63条の9、罰則・5万円以下の罰金、過失も同様)
◎ 自転車の交通事故発生原因となる、主な交通違反
自転車の交通事故発生原因となる、主な交通違反行為について、呟いてみます。
〇 安全運転義務違反
「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、
かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で
運転しなければならない。(道路交通法第70条)」
この安全運転義務違反には、
「操作不適」
自転車の運転装置(ハンドル、ブレーキ、等)の安全操作義務を怠る。
「安全不確認」
道路形状や交通量等の状況、自転車や他の車両の状況を確認しないで、
他人に危害を及ぼす運転をする。
があります。またその他に、「前方不注意」「動静不注視」「安全速度」「予測不適」等が
あります。日頃から、安全運転を意識するように、心掛けましょう。

〇 交差点安全進行義務違反
「車両等は、交差点に入ろうとし、及び交差点内を通行するときは、当該、交差点の
状況に応じ、交差道路を通行する車両等、反対方向から進行してきて右折する車両等及び
当該交差点又はその直近で道路を横断する歩行者に特に注意し、かつ、できる限り安全な
速度と方法で進行しなければならない。
(道路交通法第36条第4項)」
交差点は、人や車両等が交差し、交通事故の危険が一番多い場所です。
この場所を通行しようとする車両等は、交差点の各方向へ向かっている歩行者や
他の車両等に最大の注意を払い、急な飛び出し等にも即停止できる安全な速度等で
進行しましょう。

〇 信号無視
「道路を通行する歩行者又は車両等は、信号機の表示する信号又は警察官等の
手信号等に従わなければならない。(道路交通法第7条)」
信号機の設置されている場所では、歩行者や車両等は、皆、お互いに信号の
表示に従って通行してくれるだろうと信頼して通行しています。信号無視とならないよう、
以下の黄色灯火の意味を、もう一度確認しておきましょう。
・ 歩行者は、道路の横断を始めてはならない。横断中の歩行者は、すみやかに、
横断を終わるか、横断をやめて引き返さなければならない。
・ 車両等は、停止位置をこえて進行してはならない。ただし、黄色の灯火が表示された時に
停止位置に近接しているため、安全に停止できない場合は進行することができる。
〇 指定場所一時不停止
「車両等は、交通整理が行われていない交差点又はその手前の直近において、
道路標識等により一時停止すべきことが指定されているときは、道路標識等による
停止線の直近(道路標識等による停止線が設けられていない場合にあっては、
交差点の直前)で一時停止しなければならない。この場合において、当該車両等は、
交差道路を通行する車両等の進行妨害をしてはならない。(道路交通法第43条)」
一時停止は、停止線の直前で車輪が停止し、左右の安全を確認することです。
一時停止しないことで、多くの事故が発生しています。
◎ 自転車の安全利用は、自転車乗車用ヘルメットの着用は勿論のこと、安全に
整備された自転車に乗って、道路交通法の定めるルールを守り、安全に利用してください。
≪参考文献≫
【警察庁 統計資料】

それでは、第118回はこのへんで、次回をお楽しみに! (緑 一郎)