安全運転アドバイス35 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.109》

 緑 一郎のページへようこそ!

 このページは、(株)安全会議が提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
 
 ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れて
いただき、これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、交通事故から
ご自分やまわりの方々を守ることができれば、それは私にも「最高の幸せ」
いう思いから、“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。

 第109回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「安全運転アドバイス35」』です。
 第108回の、「安全運転アドバイス34」では、「居眠り運転を防止しよう」
について、呟きました。
 第109回の「安全運転アドバイス35」は、「右折時の安全確認」について
呟きます。

◎ 乗用車と自転車が衝突し死亡事故発生

  最近、テレビニュースを見ていると、
  「乗用車と自転車が衝突し、自転車の男性が死亡しました。」
 とのニュースが流れていました。

  注意して聞いてみると、某日の夕方に交差点で、
  会社員Aさんの乗用車が右折中に、会社員Bさんの自転車と横断歩道上で衝突し、
 Bさんは搬送先の病院で死亡しました、との痛ましい内容でした。

◎ この事故の原因を関係者にお聞きすることや、直接現場へは行けませんので、
 机上で想像しながら、シミュレーションしてみたいと思います。

〇 事故が発生した交差点付近を、次のように設定してみました。

 ・ 信号機の設置があります。
 ・ 車道は、片側2車線、右折レーン、両側に歩道の設置があります。
 ・ 歩道は広く、普通自転車通行可です。
 ・ 交差点は、東西・南北に交差した4差路です。
 ・ Aさんは南から北へ進行して来て、右折しようとしています。
 ・ Aさんの車は、右折待ちの先頭車両です。
 ・ 衝突したのは、交差点東側の横断歩道上です。
  このような状況の交差点付近として、検討してみました。

〇 Bさんは、どちらから来て衝突したのでしょうか。

  BさんとAさんは、Aさんが右折中に横断歩道上で衝突しています。
  この様子では、Bさんは普通に自転車に乗車していて、
 右折して来たAさんと衝突したと思われます。

  Aさんが南から北に進行して来て右折に際し、一番注意するのは、
 北から南へ進行する直進車が途切れるか、車両間隔が大きく空かないかなと思って
 左方を注視していたことでしょう。

  右折待ちの位置から、左方の北から南への直進車を注視していると、
 同じく北から南への自転車が通過すると、これには気付きやすいと思われます。

  しかし、Bさんの自転車が南から北へ進行して来た場合は、
 Aさんの車の右折待ちの位置からは、首を大きく右に振らないと見えにくい角度になります。
  さらに、Bさんの自転車が東方向の歩道を当該交差点へ進行してきて、
 横断歩道の位置で右折して、衝突地点へ進行して来た場合は、
 自転車には方向指示器はなく、より発見しにくい位置関係となるでしょう。

  こうしてシミュレーションしてみると、AさんとBさんの危険な位置関係、
 Aさんが注意しなければならない場所、方向等が分かってきます。

  ただし、実際の事故時のAさんBさんの位置、行動はシミュレーション通りとは限りません。
  当時の信号機の点灯状況、天候、薄暮時の見通し、見通しを妨げる障害物、
 周囲の交通状況、事故の目撃者、車に搭載しているドライブレコーダーの記録等で
 事故の全容が明らかになるはずです。

〇 事故防止のために

 ・ 右折時等に、対向車線が渋滞等で、対向車のドライバーがパッシングや
  手招きで、「どうぞ」と進路を譲ってくれることがあります。
   この様な時に「サンキュー」と急いで飛び出ないことです。
   譲ってくれた相手には、「ありがとう」の手を上げて、左右や道路の先の安全確認をして、
  車を発進させましょう。

 ・ 自転車は、意外とスピードの出る乗り物です。
   最近は「電動アシスト自転車」の普及が目に付きます。「運転免許証」を返納した方々や、
  保育園児や幼稚園児のいる方々に人気があるようです。登りの坂道を、平地と
  同じような速さで登ってきます。

 ・ 自転車には、方向指示器がありません。
   交差点及びその付近では、どちらに進行したいのか、その動静をよく注意して
  見極めましょう。

 ・ 自転車を利用する方は、周囲の人に目立つ服装や反射材等を大いに活用してください。
   また右左折するときは、手で合図をしてください。

 ・ 薄暮時には、早めにライトを点灯しましょう。
   無灯火での夜間走行は、厳禁です。

 ・ 歩道は、歩行者優先です。自転車優先ではありません。
   歩行者の側を通るときは、徐行して歩行者を驚かせないよう気配りをしてください。
   横断歩道に歩行者がいるときは、自転車を降りて押して行きましょう。

それでは、第109回はこのへんで、次回をお楽しみに!   (緑 一郎)