飲酒運転根絶28 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.104》

 緑 一郎のページへようこそ!

 このページは、(株)安全会議が提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
 
 ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れて
いただき、これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、交通事故から
ご自分やまわりの方々を守ることができれば、それは私にも「最高の幸せ」
いう思いから、“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。
 第104回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「飲酒運転根絶28」』です。
 第103回の、「飲酒運転根絶27」では「忘年会のシーズン」について、
呟きました。
 第104回の「飲酒運転根絶28」は、「タクシー運転手の飲酒運転」について
呟きます。

◎ 「タクシー運転手の飲酒運転」

  ここ最近のニュースを見ていて、「タクシー運転手の飲酒運転」が目にとまりました。

  ・ 10月11日 広島市 タクシー運転手(77歳)
  ・ 10月22日 伊丹市 タクシー運転手(59歳)
  ・ 11月20日 福岡市 タクシー運転手(70歳)

  このような状況で発生しています。
  加えて、タクシー運転手は高齢の方も多いようです。

○ タクシー運転手は、どうして飲酒運転をしたのでしょう

  タクシー運転手は、業務のため乗車を開始する前に、飲酒検知をしているはずです。
  それなのに、どのようにして飲酒運転をしたのでしょうか。
  考えられるのは、乗車して業務開始後に飲酒したということではないでしょうか。

  それでは、なぜ業務開始後に飲酒したのでしょうか。
  考えられるのは、アルコール依存症という病気の症状です。

○ アルコール依存症による飲酒欲求

  アルコール依存症になると、自分で飲酒のコントロールができなくなります。
  アルコール依存症では、アルコールが体から抜けると、イライラや神経過敏、不眠、
 頭痛、吐き気、下痢、手の震え、発汗、頻脈・動悸などの離脱症状(禁断症状)が
 出てくるので、それを抑えるために、またお酒を飲んでしまうということが起こります。
  飲酒行為を繰り返すことによって、脳の状態が変化し、自分で自分の欲求をコントロール
 できなくなってしまいます。

  だんだんと飲酒行為を第一に考えるようになってしまい、他のことがおろそかになり、
 社会生活をしていく上で優先しなければいけないいろいろな活動を選択することが
 できなくなっていき、依存症が進行していきます。

○ アルコール依存症対策

  アルコール依存症という病気は、専門の病院で治療を受ければ回復しますが、
 本人はなかなか自分が依存症の病気であることを認めようとはしない、やっかいな病気です。
  治療をせず、放置しておけば死に至ります。

  治療のためには、本人、家族、職場、専門医が協力して対応する必要があります。

○ タクシー運転手以外の飲酒運転をした人の職業

  タクシー運転手以外で、飲酒運転で検挙された人は、どのような職業の人なのか、
 最近の状況を調べてみました。
  いろいろな職業の方がいます。

  中学校講師、アルバイト配達員、市役所職員、代行運転手、自営業、警察官、塗装業、
 消防士、会社員、無職、アルバイト、農業、無職女性、パート、大学准教授、サッカー選手、
 歯科医、高校講師、

  これらは、ほんの一例です。

○ タクシー運転手とタクシー運転手以外の人の違い

  タクシー運転手とタクシー運転手以外の人の違いは、タクシー運転手以外の人は、
 多くが一人で運転していました。
  タクシー運転手は、勤務中であればお客様を乗車させ、目的地まで安全にお届けする
 義務があります。
  要するに、自分一人ではなくお客様の命と財産を預かる運転手なのです。
  そのためには、車の整備と同じく運転手の健康も、常に万全な状態にしておく
 義務もあります。
  第二種免許を受検して、取得するために勉強をした時、第二種免許は運転中に
 何を優先しなければならないか、思い出して欲しいと思います。

○ アルコール依存症者の早期発見には

  ・ アルコール依存症スクリーニングテスト
    カスト(KAST)
    オーディット(AUDIT)

  ・ 日常の観察
    酒臭、欠勤、体調不全、ミスや事故、ケガ、勤務態度
  これらの状況を観察して、早期に発見、治療に繋げましょう。

<参考文献>
 厚生労働省「アルコール健康対策」「依存症についてもっと知りたい方へ」

それでは、第104回はこのへんで、次回をお楽しみに!   (緑 一郎)