飲酒運転根絶23 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.96》
緑 一郎のページへようこそ!

このページは、(株)安全会議が提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れて
いただき、これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、交通事故から
ご自分やまわりの方々を守ることができれば、それは私にも「最高の幸せ」と
いう思いから、“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。
第96回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「飲酒運転根絶23」』です。
第95回の、「安全運転アドバイス30」では「夏の安全運転2」について、
呟きました。
第96回の、「飲酒運転根絶23」は「夏の安全運転3」について、呟きます。
◎ 「夏の安全運転3」
夏、真っ盛りの毎日です。
暑い夜が続いて十分に熟睡できず、寝不足ぎみの日々が続いている。
夏の暑さはもううんざり、早く涼しい秋が来てほしいという方も
多くいらっしゃるかもしれません。
明日は、仕事があるので早く眠りたい。しかし、エアコンや扇風機をつけていても、
一歩隣の部屋やトイレに行くと、ムンムンとした暑さ。
こんな時は、寝る前に、口当たりの良いよく冷えた冷酒や、氷を入れたロックの焼酎、
キンキンのビールなどで、乾いた喉を潤して気持ちよく酔って寝よう。
寝酒でもしないと、早く眠れそうもないよ等と思うことはありませんか。
果たして本当にそれで良いのでしょうか。少し考えてみましょう。

〇 寝酒の、睡眠への影響はどうなのでしょうか。
なかなか寝付けないから、いつも寝る前に寝酒をしている。
こんな生活を毎日続けていると、どうなるのでしょうか。
・ 寝酒は、睡眠の質を低下させます。
・ 寝酒は、疲れを取りづらくします。
・ お酒を飲んで寝ると、すぐに深い睡眠(ノンレム睡眠)が現れるので、
ぐっすり眠った気になります。
・ やがてアルコール血中濃度が低下すると、反対に覚醒作用が働き、
以降は深い睡眠が減り、浅い睡眠(レム睡眠)の時間が長くなります。
・ 酒を飲まないときと比べて、睡眠時間も短くなる傾向があり、脳は
十分に休まりません。
・ 寝酒を続けていると耐性がつき、少量のアルコールでは眠れなくなって
しまい量が増えます。
・ お酒に強い人ほど、大量飲酒になる可能性もあり、アルコール依存症の
リスクを高めることにもなります。
等の影響があります。

〇 寝酒の量とアルコールの分解時間
さらに怖いのは、飲酒量と睡眠後運転までの時間の関係です。
寝酒をする前に、一単位のアルコール分解時間、二単位、三単位の
アルコール分解時間を考えていますか。
お酒を飲める男性では、
一単位のアルコール分解時間は、約4時間
二単位のアルコール分解時間は、約8時間
三単位のアルコール分解時間は、約12時間
【アルコール約一単位(純アルコール20g)を含む、お酒の種類と量】
【ビール 500ml】
【日本酒 180ml(1合)】
【ウイスキー 60ml】
【ワイン 200ml】
【チューハイ 350ml】
【焼酎 100ml】
となりますが、睡眠時の肝臓のアルコール分解時間は、長くなることも知っておきましょう。
さらに女性は、一単位のアルコール分解時間は、約5時間と、男性よりも長くなります。
これは男性に比べて、肝臓が平均的に小さいからです。
平均的なアルコール分解時間が過ぎたら、もうそれで大丈夫ではありません。
その日の体調、睡眠時間、飲んだお酒の種類と量、年齢等により、
アルコール分解時間が長くなるかもしれないことを知っておきましょう。

〇 アルコールなしで、質の良い睡眠を効率よくとるために
・ 可能な限りサーカディアンリズム(概日リズム)を乱さないよう、規則的な生活を
しましょう。
・ 睡眠を取る場所では、できるだけ仕事は行わず、睡眠のための場所としましょう。
・ 睡眠につくための「ルーティーン」を確立しましょう。
・ (例、読書→シャワー→ベッドへ。直前までの読書は避けましょう。)
・ エクササイズ(有酸素運動)を毎日睡眠前に、ただし、ベッドへ行く2時間前まで
には終わらせましょう。
・ 睡眠を取る場所は「静かで、暗く、居心地の良い」環境にしましょう。
・ 睡眠を取る部屋は26℃以下(16~20℃)が好ましいでしょう。
・ 睡眠前の食事は、食べ過ぎないようにしましょう。
・ ベッドに入って30分経っても眠れない場合は、一度起きて静かにリラックスして
眠気を待ちましょう。
等を行って、アルコールなしの安眠をしましょう。
アルコールは睡眠剤としては適していません。
結果的に睡眠を攪乱し良質の睡眠を妨げます。
≪参考文献≫
国土交通省「飲酒に関する基礎教育資料」

それでは、第96回はこのへんで、次回をお楽しみに! (緑 一郎)