安全運転アドバイス25 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.89》

 緑 一郎のページへようこそ!

 このページは、(株)安全会議が提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
 
 ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れて
いただき、これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、交通事故から
ご自分やまわりの方々を守ることができれば、それは私にも「最高の幸せ」
いう思いから、“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。

 第89回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「安全運転アドバイス25」』です。
 第88回の、「飲酒運転根絶21」は「アルコールの基礎知識」について、
呟きました。
 第89回の、「安全運転アドバイス25」「高齢者対策1」について、呟きます。

〇 高齢者による重大交通事故と臨時認知機能検査

  全国で発生している重大交通事故のうち、次の表のように、交通死亡事故について
 見てみると、全国の交通死亡事故発生件数は減少傾向にありますが、その中に占める
 75歳以上の高齢運転者の構成率は増加傾向にあります。

  加えて次の事例のように、アクセルとブレーキの操作を誤ったと思われるような
 重大事故が、各地のコンビニやスーパー、交差点等で発生しています。
  これらの対策として、道路交通法では、75歳以上の高齢運転者が、認知機能が
 低下したときに起こしやすい違反行為をしたときの、臨時認知機能検査について
 定めています。

〇 交通死亡事故発生件数における75歳以上運転者構成率の推移

  

       
        ※ Hは平成、Rは令和

〇 高齢運転者の重大事故事例

 ・ 東池袋乗用車暴走死傷事故

   平成31年4月19日12時25分頃、東京都豊島区東池袋の信号交差点で、
  男性(当時87歳)が運転する乗用車が、およそ150メートル暴走し、
  横断歩道横断中の自転車の母子がはねられて死亡したほか、9人が負傷しました。

 ・ 福岡市早良区ワゴン車暴走死傷事故

   令和元年6月4日19時05分頃、福岡市早良区百道2丁目の早良口交差点付近で、
  男性(当時81歳)運転の夫婦が乗ったワゴン車が、交差点の手前600メートル
  付近から暴走し、歩行者や車数台を巻き込んだ多重事故が発生しました。
   この事故で、ワゴン車の夫婦2人が死亡し、8人が負傷しました。

 ・ 大阪狭山市乗用車暴走死傷事故

   令和3年11月17日午後0時10分頃、大阪狭山市大野台2丁目のスーパー
  敷地内で、男性(当時89歳)が運転する乗用車が急発進して、歩行者を次々と
  はねて、87歳男性が死亡、女性2人が重傷を負いました。

〇 臨時認知機能検査(平成29年3月12日施行・概要)

  道路交通法は、75歳以上の高齢運転者対策として、認知機能が低下したときに
 起こしやすいとされる、次の違反行為(18基準行為)をしたときは、臨時認知機能検査を
 行うと定めました。

  1 信号無視           2 通行禁止違反
  3 通行区分違反         4 横断等禁止違反
  5 進路変更禁止違反       6 しゃ断踏切立入り等
  7 交差点右左折方法違反     8 指定通行区分違反
  9 環状交差点左折等方法違反  10 優先道路通行車妨害等
 11 交差点優先車妨害      12 環状交差点通行車妨害等
 13 横断歩道等における横断歩行者等妨害等
 14 横断歩道のない交差点における横断歩行者等妨害等
 15 徐行場所違反        16 指定場所一時不停止等
 17 合図不履行         18 安全運転義務違反

〇 臨時高齢者講習の受講(概要)

  臨時認知機能検査の結果、
   「認知症のおそれあり」または
   「認知機能低下のおそれあり」
 と判定された人は、臨時高齢者講習を受けることとなります。

〇 臨時適性検査の受検等(概要)

  臨時認知機能検査の結果、
   「認知症のおそれあり」
 と判定された人は、認知症を診断するための
   「医師による臨時適性検査の受検」または
   「医師の診断書の提出」
 を命ぜられることとなります。

〇 安全運転を徹底しましょう。

  安全運転は、年齢に関係なく徹底していただきたいと思います。
  特に75歳以上の方は、一時停止は停止線の手前で確実に止まる。
  黄色灯火は停止する。横断歩道の歩行者を妨害しない。などに努めていただき、
 体調不良と感じた時は、運転せずに早く医師に相談することが大事です。

<参考文献>
 「警察庁 統計資料」

それでは、第89回はこのへんで、次回をお楽しみに!    (緑 一郎)