交通死亡事故2 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.57》

 緑 一郎のページへようこそ!

 このページは、(株)イエス,アンドが提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
 
 ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れて
いただき、これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、交通事故から
ご自分やまわりの方々を守ることができれば、それは私にも「最高の幸せ」
いう思いから、“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。

 第57回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「交通死亡事故2」』です。

 第56回は、「事故死者数」について、呟きました。
 第57回は、「高齢者の事故死者」について、呟きます。

 前回は、令和2年の「事故死者数」について呟きましたが、その中で日本は

  「65歳以上の年齢層の割合が際立って高く、欧米の約2倍です。」

と呟きました。

 

〇 では、実際に事故死者数に占める高齢者(65歳以上)の割合は、どのよ
 うに推移しているのでしょう。

  平成5年から、5年ごとを比較してみました。

           (数字は、発表後調整して変更されている事があります。)

〇 上の表の、数字に注目して下さい。
 ・ 全年齢も高齢者も、事故死者数は減少しています。
 ・ ところが高齢者の事故死者数構成率は、右肩上がりで増加しています。
 ・ 国勢調査による、令和3年1月1日現在の人口の概算値では
 
   総人口      1億2,557万人
   65歳以上人口    3,622万人
   高齢者(65歳以上)が総人口に占める割合は、28.8%となっています。

 ・ 令和2年の高齢者事故死者の構成率は、国政調査の高齢者人口の占有率
  の約2倍です。
 ・ この事故死者数構成率と人口占有率の差が大き過ぎると思いませんか。
 ・ 主な欧米諸国の、高齢者事故死者数構成率と比べて、どのように思いま
  すか。

   【主な欧米諸国の高齢者事故死者数の構成率(65歳以上、2015年
    資料)】
    

〇 日本の高齢者事故死者数は、どのような状況が多いのでしょう。

  実は、日本は歩行中の事故死者数が一番多いのです。
  主な欧米諸国との、歩行中事故死者数の構成率比較は、次のとおりです。

   【主な欧米諸国の歩行中年齢層別交通事故死者数の構成率(65歳以上、
    2015年資料)】
    

  日本は、「高齢者事故死者数」も「高齢者の歩行中事故死者数」とも、その
 構成率が、とても高いことに気付かれたと思います。

〇 歩行者を守る運転をお願いします。

  ドライバーの皆様には、特に高齢者の次の身体特性等を知って頂き、歩行
 者を交通事故から守る、優しい運転をお願いします。
  (私の、認知機能検査員等の経験から。)

 

 ・ 聴力が低下して、車両の接近等に気付くのが遅れることがあります。
 ・ 視力が低下して、車両との距離や、車両速度の判断等が難しいことがあ
  ります。
 ・ 歩行速度が遅いこと等から、信号交差点や横断歩道ではなく、その付近
  で、近回りして道路を横断することがあります。
 ・ 左右の安全確認が、十分できていないことがあります。
 ・ 黒っぽい服装をしている方が、多く見られます。

 等々をいつも忘れないで、
 「横断歩行者を発見したら停車しましょう。」
 歩行者とは十分な距離を空けて、速度を落としてください。そうして、より
 安全な日本にしましょう。

 
《参考文献》
 「政府統計総合窓口」
  内閣府「諸外国の交通事故発生状況」

  では、第57回はこのへんで、次回をお楽しみに!    (緑 一郎)