飲酒運転根絶5 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.36》
緑 一郎のページへようこそ!

このページは、(株)イエス,アンドが提供する、安全運転への呟きアドバイスです。
ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った
「とっておき情報」や「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れていただき、
これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、
交通事故からご自分やまわりの方々を守ることができれば、
それは私にも「最高の幸せ」という思いから、
“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。
第36回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「飲酒運転根絶5」』です。
前回の「飲酒運転根絶4」では、「飲酒運転をして交通事故を起こした場合の
責任」について呟きました。
「飲酒運転根絶5」では、飲酒運転をして交通事故を起こした場合の民事責任
について呟きたいと思います。

◎ 交通事故の民事責任
交通事故により他人を死傷させたり、物を壊したりしたことに対して、損害を
賠償する私法上の責任です。(「飲酒運転根絶2」で呟きました。)
○ 民事責任の事例
損害保険料率算出機構『自動車保険の概要(平成29年度版)』による、対人
対物事故の高額判決例は、次のとおりです。
対人事故の高額判決例

※ 認定総損害額とは、被害者の損害額(弁護士費用を含む。)をいい、被害者の
過失相殺相当額あるいは自賠責保険等で支払われた金額を控除する前の、裁判所が
認定した総損害額のことです。
対物事故の高額判決例


○ さらに(おさらい)
第24回『緑一郎“つぶやき”シリーズ「実践:かもしれない運転7カーブでの
事故防止」』では、大型タンクローリーのカーブ事故での損害賠償額について
呟きました。
この事故で、首都高速道路株式会社は「復旧工事費用20億円」「通行止め
による通行料金の逸失利益25億円」の計45億円を損害賠償請求しました。
裁判の結果、A運送会社加入の共済組合は11憶8千万円を支払い、さらに
運転手とA運送会社には、32憶8,900万円支払いの判決が出ました。
と呟いたことを思い出して下さい。
○ 自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)
通常「自賠責保険」「強制保険」等と呼ばれ、被害者の対人賠償に限られた
保険です。賠償額については、
死亡 3千万円まで
障害 120万円まで
後遺障害 3千万円(常に介護が必要な場合4,000万円)まで
と定められています。
先に呟いた以外に、高額判決はたくさん出ています。自賠責保険では、
とても足りません。高額の損害賠償請求をされる事故への対応には、任意保険
の加入が必要となります。

○ 任意保険
任意保険は、その名のとおり任意です。強制ではありません。
自賠責保険は、対人賠償のみで限度額があります。さらに物に対する補償は
ありません。
高額の対人賠償・対物賠償のため、また自分自身のケガや自分の車両等が
損傷した場合の補償には、任意保険加入が必要なのです。
○ 注意してほしいこと
「自賠責保険」も「任意保険」も、契約期間があります。
契約期間が切れていては、補償してもらえません。多くの場合、車検等の
際に気付きますが、車検の要らない二輪車は、特に要注意です。
さらに注意してほしいのは、車両の買い替え等の際は、同時に保険対象車両
の変更手続きを、忘れずに行いましょう。
後回しにして忘れていると、泣いても取返しはつきません。
飲酒運転による事故に、保険金が支払われるか否かは、保険契約時の「保険
契約約款や特約」によります。任意保険では、飲酒運転の場合、自分自身の
ケガや自分の車両等の損傷には、「保険契約約款」により多くの場合、保険金
が支払われません。
「自賠責保険」「任意保険」は、大丈夫ですか。
高額の損害賠償事故は、いつ起きるかわかりません。
それでも、まだ飲酒運転をしますか?
《参考文献》
一般社団法人 日本損害保険協会ホームページ
令和元年度 企業の安全・安心を守る安全運転管理 安全運転指導と職場環
境づくり(監修/福岡県警察本部交通部 発行/(一財)福岡県交通安全協会)

では、第36回はこのへんで、次回をお楽しみに!
(緑 一郎)