良し悪しではなく
今日も福岡は素晴らしい青空です。
春爛漫、桜もほころんできています。
私の研修を受けた、とあるひとの話です。
そのひとは、ある掲示物について、
掲示しているのに聞かれるのは何故だろう、と何気なく思っていたそうです。
私の研修の一コマに、
「見る(視る)」をテーマにした部分で、
視野・死角についての体験と説明があります。

それを受講して、
「そうか!掲示物が視野に入ってないのかも?」
と思いついて実験したそうです。
いつもの下の方の掲示場所から、
目線の位置に持ってきて、掲示。
すると、その日1日、まったく聞かれず、
ちゃんと対象者が見ていることが
分かったそうです。
普段なら、10人来たら2~3人は
掲示物に気づかず、聞いてくるのが、
掲示位置を変えただけで、ゼロに。
手ごたえを感じて、そのひとは、
その掲示物は、目線の位置に配置したまま、
申し送りの連絡ノートに、その旨を書き、
「もし使いにくいときには、位置を変えてもらっても良いです。」
と、書き添えたそうです。
そして、次に出勤したときには、
元の下の方の位置に掲示物は戻っていて、
少し、ガッカリしたそうですが、
この後の判断が秀逸でした。
Aさんは、元の下の方の位置に掲示した方が
仕事がしやすいなら、それで良いし、
自分が仕事する時間帯だけは、
目線の位置に掲示しようと思います、とのこと。
その掲示物の位置が重大なわけではなく、
そこに社内ルールも特に存在せず、
どこにあっても構わない前提だから、
Aさんのやり易さも尊重しつつ、
自分のやり易さも尊重して、
どちらにもOKを出している。
「そっちのやり方は効率が悪い。
自分のやり方が絶対に良いのに!」
とは、言わず、
どのやり方であろうとも、
本人が仕事がしやすく、効率的に進んで、
結果が出るなら、
どちらもOKという考え。
若者、やるじゃん!と思いました(^-^)
(森川 美希)