お客様に事実を話す
私が現場でセールスをしていた頃、あるwebシステム契約へと話が進んでいたときの会話です。
お客様「万が一の緊急時の対応は?」
私「webシステムが天災等で使用不能になったとき、お急ぎの場合、当社内で対応します。お客様で作成された書類を私が受け取り、持ち帰って処理後、持参します。その場合、片道3時間、往復6時間かかりますが、ご了承頂けますか。」
お客様「福岡~長崎間は150キロ、高速を使えば1時間半。片道2時間で十分だろう。」
私「弊社の場所から高速道路までの道路状況、その他渋滞などを考慮し、ドアtoドアで考えると、片道3時間が妥当な時間です。社内処理対応時間を20~30分プラスで頂きますので、合計6時間30分かかります。」
お客様「なるほど。」
机上の計算だけで話して、
お客様の言う「片道2時間」で言われるままに、
仕事を請け負ってしまうと、
お互いに不幸になります。

ギリギリできそうだけれど、
こちらがヒヤヒヤしながら無理して、
どうにか出来たとしても、
同じことが繰り返されるとなると、
どんどん、その仕事が嫌になります。
出来ること、
出来ないこと、
どちらかが無理してやることがなく、
リアルな現場に即した提案。
それをお客様は望んでいると感じます。
そして、その「リアル」を告げることができるのが、プロの営業だと思っています。
(森川 美希)